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ヨーロッパドレスのデザインと歴史

洋服の発祥であるヨーロッパは、洋服に関する歴史がとても長く、時代によってのデザインが変化し、その特徴がはっきりしています。

ヨーロッパの歴史的なドレスというと、フィット&フレアの華やかなものを想像する人が多いでしょう。しかし、ヨーロッパのドレスのデザインは時代とともに少しずつ変わっています。そのデザインの特徴と変化の歴史についていくつか挙げていきます。

目次

ロココ・スタイル

ヨーロッパドレスにおいて有名なコルセットなどを用い、華やかさがエスカレートしだしたのがこの「ロココ・スタイル」の時代です。16世紀頃から広まり、18世紀にはいると、女性は命懸けで美を追求し始めました。この時代のドレスは「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」というものが一般的で、コルセットとパニエで構成され、広く開いた胸元が特徴です。コルセットはウエストを細く締め上げ、バストを持ち上げる役目を果たしていました。パニエはスカートを膨らませるためのインナーです。

映画などで見かける、大きく高く膨らませた髪型もこの時代の流行で、男性は頭の低い位置にカールをつけた髪型が流行していました。

エンパイア・スタイル

「エンパイア・スタイル」は、19世紀頃に流行しました。女性のドレスはフランスの流行が主流になり、男性服はテイラー技術や衣料機械の発展などからイギリスが強い影響力を持つようになりました。

エンパイア・スタイルでは、比較的シンプルなデザインが多くコルセットやパニエがなくなり、体を締め付けない直線的でハイウエストのシルエットへとデザインが変化し、大きく開いた胸元と、小さめのパフスリーブが特徴的です。また、それまでドレスには絹が用いられていましたが、エンパイア・スタイルでは木綿を多く用いるようになりました。

ロマンチック・スタイル

「ロマンチック・スタイル」は、1820年から1850年頃に流行しました。女性のドレスは、ウエストの位置が通常の高さに戻り、再びコルセットが必需品になりました。スカートのボリューム感はこれまで以上に増し、スカート丈は短くなりました。エンパイア・スタイルでは小さかったパフスリーブは、大きくなり、パフの位置も肩から袖口までと広がりました。

女性のボンネットや男性の帽子、タイなどが登場したのもこの時代です。また、1850年代になるとペチコートの代わりにクリノリンという針金などでできたインナーが登場しました。これは、ペチコートよりもスカートを全体的にバランスよく膨らませることができ、「クリノリン・スタイル」とも呼ばれています。

バッスル・スタイル

クリノリン・スタイルは、スカートの形がきれいにみえるものの、座りずらいなどの実用面での不便さがあり、徐々にクリノリンを使わずに臀部に膨らみを持たせた「バッスル・スタイル」が主流になりました。臀部を膨らませるためのインナーをバッスルと呼び、バッスルはワイヤーやたくさんの布などを使用した詰め物のようなものでした。

また、この頃から男性のジャケットの丈が短くなり、現代のスタイルへと近づきました。

現代ファッションの始まり

ココシャネルやマリー・クワントの登場により、これまでの女性の締め付けの強い服装は少なくなり、丈の短いスカートで肌を露出したり、動きやすい素材のワンピースや、女性のパンツスタイルなどが登場しました。

ヨーロッパドレスのデザインの特徴や歴史についていくつか挙げましたが、ヨーロッパの洋服の歴史は奥が深くまだまだたくさんのドレスや、ファッション業界に関わるエピソードなどがあります。歴史的な服装が見ることができる映画なども多くありますので是非観てみてはいかがでしょうか。

 

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