ボールドルックとは、1940年代・50年代にアメリカで大流行したスーツスタイルです。ボールドとは、日本語で「大胆な、際立った」という意味を持ちます。その名の通り、肩幅も広く、ラペルも幅が広く、ネクタイも幅が広い、全体的に幅を広くとってあり、男らしいガッチリとしたスーツスタイルのことです。ダブルスーツなどでもボタンワン・ダブルなど、6釦1掛のスタイルをゆったりと着こなし、相手を威嚇するようなシルエットで強さを演出します。
目次
流行った年代
1950年代。
日本での流行
戦後、物資が十分にない日本に対して、アメリカが救援物資などを送ってくれていました。食料や薬、衣料品など様々なものがアメリカから日本に届けられる中で、ボールドルックのスーツなども救援物資に入っていたため、自然と着用することになり広まっていきました。
合わせ方
アメリカを舞台とした映画などで見ることが多いボールドルックのスーツスタイル。肩幅も広く、ラペルやネクタイなども広めに作ってあり、身体が大きいアメリカ人が更に大きく見えます。大きく見せることで、自分の強さを誇示するためのスタイルでもありました。更に小物やネクタイなどどこかに派手目の柄などを取り入れ、色やデザインなど見た目の大胆さでも強く見せていました。戦後日本でも流行っていったこともあり、ボールドルックのスーツスタイルが1番好きな人も多いです。若い人よりは、年齢を重ねた人の方が似合います。マフラーやハットなど、小物との相性も良いスーツスタイルになり、サイズやカラー、小物の選択を間違ってしまうと、ただ大きいスーツを着ているだけ、という見方をされるスーツスタイルでもあります。ボールドルックのスーツスタイルの格好をするのであれば、サイズとカラーは非常に重要な要素ですので、オーダーメイドで作った方が良いでしょう。ちょっとサイズを間違うと、人から譲ってもらったスーツのように、スーツに着られてしまう風に見えてしまいます。このサイズ選びは非常に難しく、プロの目で着用者の身体のサイズなどを測ってもらいながら、ベストなサイジングのスーツを作ってもらうのが良いです。カラーに関しても、憧れのカラーなどではなく、自分に似合うカラーを選ぶようにしましょう。
まとめ
ボールドルックのスーツスタイルは、古い時代のアメリカをモチーフとした映画やギャング系映画などで着用している姿を見ることが多いです。アメリカ人が着ている姿は流石にカッコ良く、憧れるスーツスタイルの1つでもあります。ただし、日本人が着る場合は身体のサイズ自体が違うので、よりスーツのサイズ選びは重要です。サイズ選びを間違ってしまうと、逆にカッコ悪く見えてしまいます。カラーや柄などに関しても、アメリカ人が着る場合と日本人が着る場合とでは、同じカラーや柄でも全く違う風に見えてしまいますので、アメリカ人が着ているものと近いカラーや柄を選んで着ても、同じようにカッコ良く見えるとは限りません。コーディネートの難易度が非常に高いスタイルですが、おしゃれ上級者やスーツコーディネートが好きな方にはぜひ、積極的に取り入れてどんどん広めてほしいスーツスタイルです。